ファスト建築

最近の住宅建築は基礎コンクリートの立上りの上に水切りがあり、その上は窯業サイディング、屋根は片流れのガルバ鋼板といった外観が多くなった。日本全国、どこもかしこも同じような素材で、地域性というものが希薄になってきたなあ。と常々、思ってはいた。外壁の窯業サイディングなどは、一目見ただけで、カタログに載っていた今年の新作を早々と使ったな。などと思ったものである。

この本ではファストフードなどにみられる早い、安い、手軽、といった風潮が住宅、建築にも見受けられるようになった要因や問題点が様々な視点で綴られている。ほんとうに長期優良住宅など寿命の長くあるべき建築がファストであっていいのだろうか。この風潮をあまり深堀することはなかったが、この本を手に取って読んでみて、その思っていたことがはっきりと書かれており、合点が入った。森山高至さん、ありがとう。2025年4月建築基準法改正もこのファスト化に一役かうのだろうか。みなさんも一度読んでみてはいかがだろうか。

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