2012年3月


京都にある町屋を見学しました。■
京都の面白いところはこんな大通りに面したビルの横にもこじんまりとした町屋がしっかりと同居しているところですね。どう思います?歴史からみたら町屋の勝ちでしょう(笑)。こんなに大きなビルも町屋と同じぐらいの間、建っていられるのでしょうか。 一般的な町屋には中庭があって”トオリニワから入っていきます。奥の蔵はギャラリーになってます。光が降り注ぎ、風が通り抜けプライベート庭としてとてもいい感じです。
トオリニワには台所があってその上部は吹抜になってます。これは台所から火が出た際の煙を蓄煙するためだそうです。確かに奥のニワや蔵に行ってたときにここが煙に巻かれては逃げることができません。伝統の知恵でしょう。 オモテの二階は虫籠窓(むしこまど)となって通りの様子が伺えます。ここで雨の日などに読書なんて最高の贅沢かもしれません。
2012.03.08


■うきは市にある河北家住宅の「壁結」に参加しました。■
福岡県うきは市浮羽町山北。日本名水百選「清水湧水」の近くに国の登録有形文化財「楠森河北家住宅」があります。今回は300年続く、「壁結」のボランティアに行ってきました。その竹垣はこの主屋への入口にあります。 朝9時に集合、集まった地元の皆さんやボランティアの方が早速、作業に取り掛かってます。
竹垣の表側では縄で竹を縛る作業が行われています。竹垣を押える竹は横に4本で新しい竹を一番上に入れ、順番に下げていき、一番下の竹は腐朽しているので廃棄するそうです。 表だけではありません。竹垣の裏では表から入れた縄を裏の竹を跨いで表に縄を返す作業が表裏一体で行われます。
裏方が縄の間隔を竹で出来た”ハリ(大きな針?)”で図りながら、まさに縦の竹垣を横の竹で縫うように竹垣を編んでいくんですね〜。このハリの長さが2尺程度なので誰が裏方をしても同じような間隔で出来るようにマニュアル化されているんですね。これだと子供でも出来るでしょうね。 このハリは相当昔のものらしく、ささくれなどなく、年季が入ってます。歴史が感じられます。この穴に縄を通して編んでいくんです。まさに大きな竹の裁縫って感じです。
裏から突き刺したハリの穴に縄を通し、掛け声をかけると裏方が引き入れ、竹を跨いで表に出す。そして竹を跨いで下から突き出してもらったハリの穴に通して縛りこんでいく。 最後には表方が足をかけて縄を縛り上げ結んで留めていきます。たまに足が外れて裏方の人をキックしてしまうそうです(痛っ)。縄の結び方にも教えてもらい挑戦しましたが結ぶことは出来てもユルユルになってしまいます。まさに私と同じ”ユルキャラ”でした〜。
表の作業風景はこんな感じです。 休憩時間はお茶やお菓子が振舞われました。もともと河北家は製茶を営んでいらっしゃるそうでお茶のおいしいこと、おいしいこと。ぜひ、ご賞味下さい
腐った竹は縛る前に新しいものと差し替えられ、一番下の竹とあわせて、相当な竹の焚物になっています。すべて地球に戻っていく自然素材で環境にやさしいです。 風情のあるいい感じで完成しました。私も裏方で参加させていただいて、初めての地元の方と竹垣越しに声を掛け合うことで協働の喜びを味わうことが出来ました。このことはネット社会となった現在、ネットという竹垣越しに見たこともない相手と仲良くなれることに通じているのではないかと思いながら作業をしました。この「壁結」が後世に継承されるように頑張っていきましょう。
2012.03.03
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